ライブ配信界隈で近年注目される形態に、アバターを活用し顔出しせず配信する「Vライブ」が挙げられます。
Vライブを行うライバーは「Vライバー」と呼ばれますが、似た言葉である「VTuber」と混同してしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、 VライバーとVTuberの違いや、 Vライバー・VTuberが抱える問題や今後について解説します。
1.VライバーとVTuberは活動媒体が異なる
まずVライバーとVTuberの主な違いとして、活動を主にする媒体が挙げられます。
Vライバーの活動場所は、IRIAM(イリアム)やREALITY(リアリティ)といったVライブ配信アプリであるのに対し、VTuberは活動場所がYouTubeに限られています。
ポイント
つまり、各種Vライブ配信アプリでアバターを使用し配信するのがVライバーであり、あくまで「YouTuber」としてVライブ配信を行うのがVTuberなのです。
2.VライバーとVTuberそれぞれの費用の違い
VライバーとVTuberは、配信するうえでかかる費用面にも違いがあります。
アプリ内でキャラクター作成から配信までを一貫して実施できるVライバーは、比較的安価でVライブ配信を始めることが可能です。
注意ポイント
対してVTuberの場合は、撮影機材や動画編集環境の用意、イラスト作成に費用がかかってしまいます。あくまで目安にはなりますが、機材の用意でおよそ20〜30万円、イラスト作成を外部に依頼する際は最低でも1〜2万円、場合によっては5万円以上かかることも。
なお、イラスト作成に関してはVTuberだけでなく、Vライバーも同様に費用としてかかる場合もあります。
3.VライバーとVTuberは収益源も異なる
収益源が異なるのも、VライバーとVTuberの違いとして挙げられる点です。
Vライバーの収益源がリスナーからの投げ銭ギフトであるのに対し、VTuberはYouTuberと同様に動画の広告収入が収益源となります。ただしVTuberの場合、YouTube LIVEの機能である「スパチャ」が収益源になることも。
Vライバーの投げ銭で得られる収益は、配信頻度や内容によって異なりますが、およそ数万円程度。中には、数十万円から100万円以上を稼ぐVライバーもいます。
一方、VTuberの収益源は動画の再生数やスパチャであるため、Vライバーの投げ銭とはまた違った指標での収益化となります。YouTubeにおける再生数を基準とした収益は1再生につき0.01〜0.5円であるため、最初の段階は思うように収益を上げることはできないでしょう。
ポイント
そのため、まずはVライバーからはじめて、後からVtuberを目指すという流れをイメージしても良いかもしれません。
4.Vライバー・VTuberを始めるうえでの注意点
顔出しすることなくライブ配信ができるという点で共通しているVライバーとVTuberですが、注意点があります。
Vライバー・VTuberいずれにも共通する注意点として、企画の内容・品質を意識したり、継続的に配信を行い続けたりと、配信について考える時間が膨大になってしまうことが挙げられます。また、思うように企画を考案できず、配信が滞ってしまうケースも。
企画面に関して、特にVTuberは「YouTube」という巨大なフォーマットが戦場になるということから、企画内容におけるオリジナリティが薄れやすい傾向にあります。オリジナリティのない企画ではリスナーから興味を抱かれにくく、配信者としての認知拡大が困難になるのです。
Vライバー・VTuberが共通して抱える問題を解消する方法として挙げられるのは、配信におけるノウハウを先輩ライバーを通じて学ぶこと。また、事務所に所属し、サポートを受けながら活動することが挙げられるでしょう。
また、オリジナリティに関する問題を解消するには、まずはトレンドを踏襲したユニークな企画を考案すべきです。
ポイント
そのうえで、リスナーの要望を入れ込んだ企画を考案するといった流れを作り出すことが、Vライバー・VTuberとして活動する際に重要視されます。
まとめ
VライバーとVTuberには、活動媒体や費用面、収益源の点で違いがあります。いずれの配信形態も、コミュニケーションやオリジナリティの欠如といった課題こそあるものの、今後さらに注目されると考えられるでしょう。
Vライバー・VTuberは、いずれも顔出しせず配信できる点で共通しています。ライブ配信に興味はあっても、顔出しでの配信に抵抗がある方は、本記事を参考にVライバーもしくはVTuberとして活動することを視野に入れてみてはいかがでしょうか。