近年、ライバー市場は急成長を遂げており、ライバー事務所の設立を検討する方も増えています。しかし、いざライバー事務所を立ち上げようとしても、具体的な方法や準備、注意点が分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ライバー事務所設立の立ち上げ方や必要な準備、注意点について解説します。
1.ライバー事務所の立ち上げ方と準備について
ここでは、ライバー事務所の基本的な立ち上げ方や、立ち上げにあたって準備しておくべきものを紹介します。
1-1.基本的な立ち上げ方
ライバー事務所を立ち上げる際は、まず必要書類を準備します。事務所の立ち上げに必要な書類については、後述の内容を参考にしてください。
書類の準備ができたら、ライブ配信アプリの運営会社による審査を受ける必要があります。審査に通過するための条件は明確になっていませんが、登記申請書の提出やライバーのマネジメントが可能な体制の構築を行っておくことが重要です。
また、エージェント契約が可能なライブ配信アプリを、あらかじめ選んでおくことも大切になります。エージェント契約が可能なアプリには、主に以下が挙げられます。
- 17LIVE
- Pococha
- Showroom
- BIGO LIVE
審査に通れば、ライバー事務所を立ち上げること自体は可能です。
注意ポイント
しかし、ライブ配信に関する何らかの実績がなければ、審査に通ることは難しいでしょう。
審査に通らない場合は、まずは大手事務所の代理店から始めるという選択肢があります。代理店として立ち上げてしまえば、大手からのサポートを受けながら運営ができるでしょう。
当サイトでは、ライブ配信アプリ「Pococha」の代理店について紹介しているので、こちらも参考情報としてお役立てください。
ポコチャを通じたライバーの育成・マネジメントは代理店になるのがおすすめ
1-2.準備が必要なもの
ライバー事務所を立ち上げる際は、以下に挙げる書類が必要です。
- 登記申請書
- 定款
- 印鑑届出書
- 印鑑証明書
- 登録免許納税付用台紙
- 登記事項を記録したデータ・書面
なお上記は、あくまで「法人」として事務所を立ち上げる際に必須の書類です。
ポイント
個人としてライバー事務所を設立する際は、開業届のみ用意すれば問題ありません。
個人でライバー事務所を立ち上げる際の情報については、後述の内容を参考にしてください。
2.ライバー事務所の立ち上げに関する注意点
ここでは、ライバー事務所の立ち上げに関する主な注意点を5つ紹介します。
2-1.責任感を忘れない
ただライバーを抱えるだけではなく、ライバーの育成をしっかり行う責任感を持つことが重要です。ライバー事務所を構えるということは、自分自身で次のトップライバーを育成する気概を持つことと同様であるためです。
2-2.育成にかかる時間の確保を怠らない
ライバー事務所立ち上げにあたって、ライバー育成にかける時間の確保を忘れないようにしましょう。所属するライバー数が多くなるほど、育成にかける時間の確保は難しくなります。ライバー事務所を立ち上げる際は、その後の育成や運営にかかる時間の確保を前提に動くべきです。
2-3.しっかりとしたビジョンを持つ
闇雲に立ち上げるだけではなく、ライバー事務所設立を通して何を実現したいかをしっかり考えておきましょう。ライバー事務所も、一般的な企業と変わりありません。
ポイント
なぜ設立するのか、最終的な目標はどこにあるのか、しっかりとしたビジョンを持って立ち上げ・運営していくことが大切です。
2-4.十分に資金を準備しておく
ライバー事務所を立ち上げ、運営していくうえでは資金確保が必須です。ホームページ制作費用や広告費、人件費や機材購入代、事務所を借りる場合の賃料など、ライバー事務所立ち上げには多くの費用がかかります。
ポイント
実際にかかる費用はまちまちですが、最低でも300万円程度用意しておく方が安心でしょう。
2-5.経営のノウハウを学んでおく
ライバー事務所もひとつの企業であるため、会社経営のノウハウを学んでおくことは非常に重要です。経営や人事管理、マーケティングといった領域の知見を身につけておきましょう。また、ライバー・スタッフをまとめるために重要な、リーダーシップを養う特訓も重要です。
ポイント
関連書籍をチェックしたり、セミナーなどにも参加するなど、経営者としての土台を固めましょう。
3.ライバー事務所を個人で立ち上げることは可能?
法人ではなく、個人事業主としてライバー事務所を立ち上げるという選択肢もあります。ここでは、ライバー事務所を個人で立ち上げることについて、法人との違いや心構えの視点から見てみましょう。
3-1.法人での立ち上げとは何が違うのか
個人でのライバー事務所立ち上げは、法人の場合と異なり「個人事業主」という扱いになることです。
法人と比べて経理計算がしやすく、開業届のみの提出で立ち上げられるメリットがあります。また、赤字が出た場合に所得税や住民税が免除されたり、開業資金がかからない点も個人でライバー事務所を立ち上げるうえでのメリット。
注意ポイント
ただし、社会的信用度を得られにくく、賞与などを経費計上できない点など、法人にしかできないことも多くあります。
ライバー事務所を立ち上げる際は、法人・個人それぞれの違いを把握したうえでどちらの方法を選択するか決定しましょう。
3-2.個人で立ち上げる際に必要なこと
ライバー事務所を個人で立ち上げる際も、法人の場合と同様に経営のノウハウや十分な資金の確保が重要になります。
また、ライブ配信アプリを運営する会社と、つながりを作っておくことも大切です。
ポイント
ほかにも、ライバーを募集・スカウトするために準備をしたり、ライバーを自身でマネジメントするスキルを磨いておくことも大切です。
まとめ
ライバー事務所は、ライバーにとって配信のノウハウを学べる場所です。自身が配信するのではなく、ライバーをバックアップしたいと考える方にとっては、ライバー事務所の立ち上げという選択肢が適しています。
実際に事務所を立ち上げる際は、必要書類を準備のうえ、アプリを運営する会社の審査を受けましょう。審査に通れば、ライバー事務所としての活動が可能です。立ち上げてゴールではなく、その後の運営に関するビジョンもしっかり考案し、ライバーとともに活動していきましょう。
ライバー事務所の立ち上げには、知識面を蓄えておくことはもちろんですが、十分な資金の確保も重要です。法人・個人とで立ち上げにおけるポイントも異なるので、ライバー事務所を立ち上げたいと考えている方は本記事で紹介した内容を参考情報として活用してください。